「服部文男ノート」で触れた山田盛太郎記事を特定することができた。今日から出席している科研の研究会が一橋大学であったのを利用して,一橋大学附属図書館で『一橋新聞』の復刻版(不二出版)とマイクロフィルムで実見し,それぞれコピーすることができた。一橋大学附属図書館の職員の方には丁寧かつ親切に対応してもらった。
「日本資本主義とその歴史的性格 農業改革の方向を山田盛太郎氏語る」とする記事は,『一橋新聞』第382号(昭和22年1月1日)掲載だった。
「すでに『日本資本主義分析』でしられている,東大教授,山田盛太郎氏の講演は,さる11月27日,10時,21番教室でおこなわれたがきくもの満堂にあふれ,下から椅子をもつてくるほどの盛況であった,小柄な同氏の話がすすむにつれ,満場ようがごとく,終るや,はげしい拍手をもつてむかえられた,つぎにその要旨をかかげる,なおこの責任はすべて記者にあることを御諒承ねがいたい」(漢数字を換えた以外は原文のまま)の前書きをもっている。『一橋新聞』4面の第3面左の1/3を占めていた。
これで一件落着した。この記事には「、」はあるが,「。」はない。他の記事には「。」がふつうに使われている。『一橋新聞』の「記者」とは誰だったのかともにこの文体も気になるところだ。
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