書誌情報:光文社,763頁,本体価格:1,700円,2009年3月30日発行
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延べ1200校を取材したそうで,主要16業界の就職者数データ,資格・職種データ,年収,進路選択,受験モデル,地域別一口情報,書籍・マンガ,業界裏話で構成されている。18歳または22歳向け「13歳のハローワーク」。
「観光・航空」章の「地域別 一口情報」にはこうある。「岡山大,鳥取大,島根大,高知大,愛媛大など,地域の代表的な国立大学で経済学などを勉強し,地元の観光産業や行政で働くのは堅実な人生である」(263ページ)。都心で「一流企業」で働くのが「いい人生」なのか。「金融」章の受験モデルでは,「メガバンクや大手保険会社などを目指すのであれば,東京大,京都大,一橋大,慶応大を中心とした,上位校を目指すべきだ。地元国立大などはどうしても就職先の選択肢が限られてしまうし,中堅私大では,就職後の出世が難しい」(294ページ)。
「著者の独断」としながらも各業界を目指すときに参考となる本・マンガなどの紹介はとてもいい。学生時代にいろいろな本を読めの勧めは評者も大いに賛成だ。
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