065「地上の天宮 北京・故宮博物院」展および図録

今日が最終日の標記展(愛媛県美術館)に駆け込みで行ってきた。最終日でかつ日曜日とあって,鑑賞者が多かった。1995年の「故宮博物院名宝展」以来の東京富士美術館との共同開催である。北京・故宮博物院には約180万点余の文物があるといわれ,そのなかから約200点の文物(書籍,絵画,金銀器,七宝器,磁器,漆工,工芸,刺繍など)の展示だ。「地上の天宮」(紫禁城)の後宮生活の歴史に焦点を当て,中国宮廷文化の一面を照射していた。
中日国交正常化40周年を記念しての展示内容と分厚く詳細な図録(2,000円,約300ページ)をみると,東京富士美術館の力のいれようがわかる。
紫禁城の南の午門から北の神武門まで縦に半日ほどかけて歩いたことがある(関連エントリー参照)。后妃たちが暮らした後宮・東西十二宮の大部分などはまったく見当がつかず,人の波に洗われてひたすら建物を見ただけだった。近く北京に行く予定があるので,位置関係を頭に入れて鑑賞するつもりだ。
昨年7月から本年9月まで全国を巡回する展示会である。


タイトル 執筆者など
ごあいさつ 主催者
メッセージ 池田大作東京富士美術館創立者
- 程永華(駐日本国中華人民共和国特命全権大使
- 鄭欣淼(故宮博物院院長)
「地上の天宮 北京・故宮博物院展」開催の経緯について 陳麗華(故宮博物院副院長)
封建時代の中国における宮廷の后妃の生活 厳勇(故宮博物院研究員)
賢明な后と淑やかな后――近代以前の中国における女性の規範―― 任万平(故宮博物院研究員)
多民族国家清朝の遺産 岸本美緒(お茶の水女子大学教授)
地上の天宮/The Palace of Heaven on Earth -
地上の天宮に生きた后妃たち 入江曜子(作家)
第一部 故宮の后妃たち -
- 第一章 美しいふるまい――まつりごと・たしなみ
- 第二章 楽しみ――宮中の娯楽
- 第三章 美装――ファッションと美容
- 第四章 美食――宮廷の食卓
第二部 故宮の子どもたち -
- 第一章 学ぶ――皇子・皇女たちの教育
- 第二章 育む――皇子・皇女たちの生活
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作品解説・リスト -
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