610韓国テレビにマルクス登場

韓国の EBS (教育放送)が10月に放送した「資本主義」という番組の第4部「世界を変えた偉大な哲学者たち」で,スミス,ケインズハイエクとともにマルクスを取り上げ,『資本論』を完成させるまでを紹介していたそうだ(評者は当然未見)。
スクラップしたものが見つかった(「(新版)お魚と山と琵琶湖オオナマズの日々」→http://blog.goo.ne.jp/uo4/e/16363acc54e772b376f19e735c6545da)。記事を鮮明に読むことができる。
イギリスの BBC Two が放映したケインズ(9月17日放映:関連ニュース→http://www.bbc.co.uk/news/business-19620971,番組紹介→http://www.bbc.co.uk/programmes/p00ydb35),ハイエク(9月24日放映:関連記事→http://www.bbc.co.uk/news/business-19706272,番組紹介→http://www.bbc.co.uk/programmes/p00ynz51)およびマルクス(10月1日放映:番組紹介→http://www.bbc.co.uk/programmes/p00z0yb2赤旗の記事→http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-09/2012100903_01_1.html)と関係があるのかどうかはわからない(ここの情報源は「Internet Zone::WordPressでBlog生活」の「イギリスBBCがテレビ番組でマルクスを取り上げるらしい」→http://ratio.sakura.ne.jp/archives/2012/09/28124843/および「BBCマルクス特集番組が見れます」→http://ratio.sakura.ne.jp/archives/2012/10/25235657/から)。
韓国ではマルクスや『資本論』は長らく「禁書」だった時代がある。『資本論』全3巻が韓国語に翻訳されたのはようやく1980年代末である。金秀行(Kim Soo Haeng)訳である。
日本による植民地支配から解放された第二次世界大戦後から朝鮮戦争を経て軍事独裁時代までの時期において,解放直後に『共産党宣言』,『反デューリング論』(部分訳),『資本論』(部分)が紹介されたにとどまっている(1920年代に『共産党宣言』の朝鮮語版が複数存在したことが確認されているが,現物は見つかっていない。日本語版からの翻訳の所在も有力視されている)。韓国でのマルクス文献の「合法化」は,1980年代初めの左翼文献の部分開放を経て,1987年以後の「民主化」の時期以降のことである。