909岡部光明著『大学生の品格――プリンストン流の教養24の指針――』

書誌情報:日本評論社,xvii+234頁,本体価格2,200円,2013年11月25日発行

大学生の品格: プリンストン流の教養24の指針

大学生の品格: プリンストン流の教養24の指針

  • 作者:岡部光明
  • 発売日: 2013/11/22
  • メディア: 単行本

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日銀勤務を経て,日本,アメリカ,オーストラリア,イギリスでの研究者・教員としての経験を大学生に期待する技量(日本語力,誠実さ,向上心)と24のメッセージにまとめたものだ。
人柄が伝わってくる誠実な書きぶりが特徴となっている。学生は教えられるという一方的な立場にあるのではなく,研究者,市民,人間として存在しているという理解も行間に反映されていた。学生時代に身につけるべき24の生活態度――時,夢,着実,苦境,失敗,勉強,時間,順序,リスク,責任,規律,受容,誠実,怒り,感謝――はキリスト者らしくもあり,評者のような俗人からすると理想に近い。
大学生への期待を経験則から具体的に,わかりやすく書きとめた著者の思いに琴線に触れることがひとつかふたつはあるだろう。それが大学生の品格といえるかどうかはわからないが,充実した大学生活の指針にはなるだろう。
サブタイトルからプリンストンの教育を前面に押し立てた論述を期待もしていた。プリンストン流教養には触れてはいるが,すべてではない。本書の品格をいくぶん落とすことになってはいないか。