書誌情報:河出書房新社,246頁,本体価格1,500円,2013年9月30日発行
- 作者:菅原 晃
- 発売日: 2013/09/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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高校の「政治・経済」や「現代社会」に出てくる経済用語を使って,大学のマクロ・ミクロ経済学への橋渡しをしようという現役高校教師による野心作である。GDP,貿易黒字,比較優位論,国債,財政政策と金融政策の項下で,新聞・書籍などの論評を入れ込んで経済学の理解の要点をまとめている。
中高の社会関係科目を担当する教員の出身学部は経済学部とはかぎらない。免許状更新講習の経験からするとむしろ少数派ではないかと思う。高校の「政治・経済」や「現代社会」の教科書・資料集は想像以上に網羅的である。そのなかから経済現象を経済学で説明するという本書は経済学入門書としての役割をもつものだ。
貿易をゼロサム・ゲームととらえては間違いである,政治的理由から農業の貿易自由化への反対意見を認める,アベノミクスを念頭におきながらひとつの理論ですべてを説明できないなど現代経済学思考の特徴も押さえている。
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