書誌情報:新潮文庫(た-45-3),489頁,本体価格710円,2015年5月1日発行
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編者が選んだ19のスポーツ論だ。(古代の)競馬,蹴鞠,弓道,ヨット,女性スポーツ,オリンピック,(東京オリンピックの)バレーバール,登山,マラソン,釣り,ボート,マラソン,ラグビー,サッカー,ゴルフと多岐にわたり,スポーツ論一般もある。
作者も吉田兼好,澁澤龍彦,ヘリゲル,小林秀雄,三島由紀夫,石原慎太郎,虫明亜呂無,大江健三郎,杉本苑子,有吉佐和子,佐瀬稔,沢木耕太郎,開高健,山際淳司,村上春樹,玉木正之,後藤健生,宇都宮徹壱,中村計と多彩である。
スポーツは遊びである。それが飯を食う糧となり,スポーツが人生を縛る。沢木が描いた円谷幸吉や中村が苦悩を切り取ったあるプロゴルファーのイップス。そればかりでなくヘリゲルが弓道を通して体験した日本的「道」や有吉と玉木がバレーボールとラグビーの歓喜から感じた生の頂点など読んでも遊びを超えた哲学を想う。
生の躍動であるはずのスポーツが死とも連関していた。生きる証のひとつであるスポーツであるからこその極を感じてしまうのだろう。
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