578姓名のローマ字表記

日本人の姓名のローマ字表記は「姓・名」の順にするのが望ましいとしたのは国語審議会「国際社会に対応する日本語の在り方」(2000(平成12)年12月8日)だ。それを受けてようやく昨年になって文部科学省大臣官房長と文化庁次長の連名で「公用文等における日本人の姓名のローマ字表記について(依頼)」と同名の「関係省庁申合わせ」が発表された(2019(令和元)年10月25日→https://www.kantei.go.jp/jp/singi/seimei_romaji/index.html)。

「各府省庁が作成する公用文等において,日本人の姓名をローマ字表記する際は,原則として「姓—名」の順で表記する」とし,「国際機関等により指定された様式があるなど,特段の慣行がある場合」を除き,'YAMADA Taro'のように姓をすべて大文字で示すように例示している。「2020(令和2)年1月1日から実施」である。国語審議会の答申から20年経っての「公文書等」での「申合わせ」はあまりに遅い。

評者がエントリーで頻繁に触れている卓球界では,中国人選手の表記はかなり前から選手名の表示とユニホームには「姓・名」順が常識になっている。中国だけでなく韓国,台湾なども同様である。日本人選手はいまだ'Tomokazu HARIMOTO'であり,ユニホームも'T. Harimoto'である。

毎日聴いている NHK World English Radio Japan Podcasting では4月になってニュース中の日本人名が「姓・名」順になった。

ちなみに評者は20年以上前から名刺やローマ字表記には「姓・名」順を使っている。

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--二度目の過ち(アメリカのシリア空爆)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20170408/1491661000
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--堀越作治著『松川事件 六〇年の語り部』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20110408/1302267332
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--楠井敏朗著『大塚久雄論』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20090408/1239201539
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--堂目卓生著『アダム・スミス――『道徳感情論』と『国富論』の世界――』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20080408/1207647428
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--おさぼり