1770ヘザー・ラドケ著甲斐理恵子訳『お尻の文化誌ーー人種,ファッション,科学,フィットネス,大衆文化ーー』

書誌情報:原書房,309頁,本体価格3,800円,2023年12月30日発行

札幌すすきのに,路上からガラス越しにバニーガールのお尻が見える(見せる)ガールズバーがあるそうだ。胸やお尻を強調した裸婦像も多い。
本書は,お尻が性や自由,あるいは鍛錬や自制心・自尊心と同義語になり,人種やジェンダー,身体論と関わるあれこれを論じている。女性のドレスにまつわる流行史はスカート,コルセット,バッスル,クリノリンなどと女性性の強調(イコールお尻)と無縁ではない。ヒップホップ文化と腰やおしりを振るダンス表現の結びつきも文化史の一端をなしている。
顔の形がお尻にみえる名探偵・おしりたんていは? 上品でレディーに優しい紳士であるところが人気なのだそうで,それ以外はしりません。