210究極の藍染めを求めて

NHKプロフェッショナル「いのちの色で,糸を染める――染織家・志村ふくみ――」を観る(→http://www.nhk.or.jp/professional/2013/0527/index.html)。御年88歳でまだ見ぬ藍染めの色を求める人間国宝の姿を追っていた。
草木染めは植物が持っている色をその植物の生から奪い取ることでなりたつ。「いのちを,色に再生する」のだ。
産業としての藍染めは阿波が有名だったが,こうした形で藍から究極の色を取り出そうという染織家がいるのに驚きである。4月には経験と技術を伝えるために学校を作ったという。「導きの書はないけど,導きの色はある」。含蓄に富んだ言葉だ。