書誌情報:幻灯社,223頁,本体価格1,200円,2015年1月10日発行
- 作者:フォルカー・シュタンツェル
- 発売日: 2015/01/07
- メディア: 単行本
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2011.3.11を機に,夜ごと何冊もの日本語辞書を参照しながら書き綴ったブログ「大使日記」がもとになっている。母国語ではない日本語で書いたことが飾らず素直な文章になったのだろう。
日独比較や日本再発見がなによりもおもしろい。日本人もドイツ人も勤勉でパーティー(宴会?)をエンジョイしているとはまさにそのとおりだ。最初に日本に来たドイツ人は大砲を作る武器職人だったことを知った。
東日本大震災の惨状後にドイツ人記者が目にした被災者たちがお互いに協力する光景から日本人の強さを引き出されたら日本人としたらたまらない。大震災の時泥棒が出てこなかったことはないし,放射線が完全に封じ込まれているとはいえないとは思うが。
「日本の若者が内向きなのは彼らのせいではなく,そうさせた社会が悪い」(119ページ),「田舎の片隅のふつうの店でも新鮮で美味しい魚料理が味わえます。こんな経験をできる国が日本以外にあるでしょうか?」(179ページ)。大使の大志を感じたところだった。
日本で絶対に経験したくないことは花粉症とのこと。同病相憐れむ。
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