588オフチャロフのスポーツマンシップ(卓球ワールドツアー・中国オープン)

オフチャロフを見直した。

ゲームオール 6-10 から連続6ポイントで大逆転だった。終わってみれば 4-3 (17-15, 7-11, 12-10, 11-9, 7-11, 6-11, 12-10) とジュースをすべてとったのが勝因となった。力のオフチャロフ対技のボルと見応えある決勝となり,中国選手の棄権(ボイコット?)で水を差された大会の掉尾を飾った。(昨日のエントリー)

11-10とマッチポイントで迎え,ボルのバックハンドからオフチャロフのフォアサイドへ。オフチャロフは飛び込んで,ボルのフォアへ再カウンターで試合が決した。オフチャロフはたまたま決まったの仕草でボルに握手をもとめた。
中国最強三羽がらすが2回戦で棄権し,オフチャロフは誰とも対戦していない。それ以上にドイツの誇るレジェンド・ボルが相手だったからだろう。フェアプレイで知られるボルに勝ったとはいえ,派手なパフォーマンスはできなかったはずだ。謙虚なオフチャロフは相手がボルだったからと読んだ。
かつてオフチャロフはある大会で優勝した時,ナンバーワンの指サインとともに卓球台に上がったこともある。いやあの馬龍もそうだったし,張継科は自分のユニホームを裂きフェンスを蹴飛ばした。水谷もリオオリンピックで許に勝って倒れ込んだ(これには張本勲が苦言を呈したことで話題になった)。サムソノフに勝った張本智和も倒れ込んで喜びをあらわした(すぐに立ち上がったが)。
相手がいての勝利だ。まずは相手をリスペクトして互いの健闘をたたえ合う。オフチャロフはスポーツマンシップの原点を教えてくれた。
ボルは相手のエッジを自分からコールする。オフチャロフ戦では自分のエッジをアピールしたが,オフチャロフに否定され直に引き下がった。平野美宇は自分のエッジはすぐにアピールするも相手のエッジを態度では示さない。
水谷君,張本君。倒れ込む前に相手に握手だよ。