書誌情報:藤原書店,186頁,本体価格2,000円,2009年4月30日発行
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内田の簡単な紹介「内田義彦さんとは?」と40ページ余の抜き書き「内田義彦のことば――「学問と芸術」から」と,本書へのコメント(中村桂子,三砂ちづる,鶴見太郎,橋本五郎,山田登世子)と山田による控えめな解説が新著にしている。
内田の「学問と芸術」は,もとになった講演(1972年5月)をもとにした書き下ろし(『思想』1972年9月号)から,『学問への散策』(岩波書店,1974年)を経て『著作集』第6巻(岩波書店,1988年)に収録された。さらに没後編集された『生きること 学ぶこと』(藤原書店,2000年,新版2004年)にも再録されており,入手しがたい文献ではない。内田の文章を手がかりにした編者・解説者山田のメッセージと読むべきだろう。
若い読者向けに小見出し,ルビ,注が付されている。内田の学問論をどう受けとめるか。若い読者の反応を知りたいものだ。
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