1698鈴木さちこ著『路面電車すごろく散歩 増補版』

書誌情報:イースト新書Q(Q082),191頁,本体価格1,200円,2022年7月10日発行

県庁・市役所前から伊予鉄電車とその上には松山城。表紙の伊予鉄電車のイラストに目がいった。北海道から鹿児島までの21の路面電車が全ページカラーで著者のイラストと文章とグルメガイドとともに紹介されている。
坂も多いが猫も多い長崎電気軌道,日本一営業距離が短い岡山電気軌道路面電車数と1日の平均利用者数がともに日本一の広島電鉄,「ええじゃないか」発祥の地・手筒花火発祥の地の豊橋軌道市内線とちょっとした蘊蓄がある。伊予鉄松山市内線では「よもぎこしあん」と「うずら豆」の労研饅頭も食べてくれたようだ。
本書は,『翼の王国』連載をもとにした単行本(2014年)から10年経っての増補版。「路面電車が走っているとその街が輝く」(表紙にあった)地方の魅力を伝えている。
かつて住んだことがある仙台にも京都にも路面電車があった。車の波に押しつぶされ,一度地下に潜ってしまった電車は二度と地上に出てこれそうもない。