書誌情報:NHK出版,219頁,本体価格1,000円,2010年10月25日発行
- 作者:的場 昭弘
- 発売日: 2010/10/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『一週間』は2010年9月27日から30日にかけて放送された内容(「表読み」)と対談に,経済学批判を込めた『資本論』の隠れた部分(「裏読み」)を加えて本にしたもの。『21世紀』は現在NHKラジオ第2放送で放送中の「NHKカルチャーラジオ 歴史再発見」のテキストである(6月28日から9月20日)。
前者は『資本論』を中心に,後者は『資本論』と当時の恐慌・労働者の状況・労働者組織などの時代史を,それぞれ解説している。『資本論』が資本主義の批判的検討と資本主義に代わる未来社会論の構想というマルクスの問題意識を敷衍しつつ,『資本論』入門を企図している。
この数年であまたのマルクス本と『資本論』本が出た。そのなかでも著者の,思想と社会との接点を結びつける叙述は類書にない特徴を持っている。マルクスから『資本論』から19世紀に起こった現象を冷静に見つめたとき,「必ずや今日の資本主義社会の問題を考えるうえでのヒント」(『一週間』)・「われわれの未来とその選択の可能性」(『21世紀』)があるというわけだ。
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