書誌情報:中央大学出版部,vi+157頁,本体価格1,500年,2015年12月7日発行
- 作者:古田裕清
- 発売日: 2015/12/07
- メディア: 単行本
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欧州語と日本語による法規範には前者では日常語が後者では非日常語が使われているという違いがある。後者では明治期に翻訳して漢語を当てたという事情がある。それと同時に私と公との利害調整を目的に発展した前者にたいし,公の文脈への私の埋没を通じて展開した後者の特徴も見出せる。
もともとレクシスネクシス・ジャパン社の 'Business Law Journal' に連載したコラムであり,法律への関心からでも言語(ドイツ語,フランス語,ラテン語)への関心からでも一話完結で読める。ローマ法由来の伝統的な体系的成文法と英米法由来の英語の法律用語との違いとその日本語法規範への影響も興味深い。
社会への法の支配の定着を翻訳法令用語から考える一書だ。
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