968『マルクス・エンゲルス・マルクス主義』第59号

マルクスエンゲルス研究者の会編『マルクスエンゲルスマルクス主義』第59号(八朔社,本体価格3,000円,2017年7月15日)が出た。
大村稿は『ドイツ・イデオロギー』の著者問題に最終決着をつけるかもしれない。これまでマイヤーのマルクス・エンゲルス共同執筆説,リャザーノフの口述筆記説,廣松渉エンゲルス主導説があった。大村稿はマルクスエンゲルスの書き癖をもとにマルクス筆記を反映した口述筆記説を主張している。草稿を悉に検証し「即時異文」・「同音異義語の書き損じ」の解読は読み応えがある。

タイトル 執筆者
追悼・鄭文吉(チョン・ムンギル)教授 鳥居伸好
限界の認識と可能性についての期待――西洋学専攻学徒にとっての80年代の意味―― 鄭文吉(中村福治訳)
口述筆記説に基づく『ドイツ・イデオロギー』I. Feuerbach のオーサーシップ再考 大村 泉
1857年恐慌とフランス――マルクスの抜粋ノート"1857 France" 作成経緯とその利用―― 玉岡 敦