書誌情報:(社)日本図書館協会,510頁,本体価格14,000円,2013年2月14日発行
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日本の図書館にかんする数値統計書である。公共図書館については,図書館設置市区町村数1,300(前年1,297)【市区立2,560(同2,540),町村立594(同588)】,図書館設置利率74.6%(同74.2%),大学図書館数は1,404(前年と同じ),短期大学図書館数は214(前年218)である。
図書館の総元締めである国立国会図書館,公立図書館,大学図書館について詳しい統計がまとめられている。国立国会図書館については,本館,関西館,国際子ども図書館だけでなく,各省庁の図書館についても,職員数,蔵書冊数,年間受入,館内閲覧,館外貸出点数,レファレンス,複写,予算の項目がある。
公立図書館については,都道府県別集計,公共図書館集計,市区町村立図書館人口段階別集計,公立図書館集計,公共図書館経年変化というマクロ的統計のほか,人口段階別図書館状況一覧に,延床面積,奉仕人口,職員,蔵書冊数,受入図書冊数,年間除籍冊数,雑誌購入種数,個人貸出,団体貸出点数,予約件数,図書館間借受数,文献複写枚数,前々年度決算額,今年度予算額の項目の下,数字が並んでいる。
大学・短期大学図書館については,国公私立,短大,高専別と専従職員,蔵書冊数,年間図書購入冊数,館外個人貸出数,資料費決算額,図書費決算額の大学図書館集計と経年変化を一瞥できる。大学図書館状況一覧には集計意外に奉仕対象学生数,開架図書冊数,受入図書冊数,所蔵雑誌種数,受入雑誌種数,年間会館日数,参考受付総件数,相互協力業務,在籍学生数がある。
悉皆調査といってもいい図書館統計だが,大学でも回答率は100%ではない。国立99.3%,公立97.5%,私立96.9%,短大88.3%,高専95.1%である。高等教育機関の図書館への位置づけの表れとみるべきか,担当職員の怠慢なのかはわからない。ちなみに国立では京都教育大学と京都工芸繊維大学,公立では京都府立大学の京都勢が未回答である(ほかに,島根県立大学,福岡女子大学)。
1996年版から電子媒体でも提供(有料)されており,個別図書館の変化(発展?)も追跡可能である。
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