902上西充子・今野晴喜・常見陽平著『ブラック企業の見分け方――大学生向けガイド――』

書誌情報:ブラック企業対策プロジェクト,66頁,本体価格0円,2013年11月23日発行
ダウンロード自由(→http://bktp.org/

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ブラック企業対策プロジェクト」(→http://bktp.org/)が作成した大学生用の冊子だ。ゼミや講義などで使って欲しいというメッセージを込め,上記サイトでダウンロード自由と,時宜に適ったテキストだ。
採用活動・求人広告の見方,「就職四季報」や「会社四季報」などのデータの見方,求人情報・雇用契約の見方を丁寧に説明し,ワークルール教育の重要性を指摘している。
「学校現場が担うべき課題は大きなものです」・「課題は山積していますが,それぞれの大学の現場でできることから少しずつ,取り組んでいただけたら幸いです」(63ページ)との思いを共有し,年開けてからの講義では紹介し受講生に一読を薦め,ゼミ生には配付して,最大限利用させてもらうつもりでいる。
本書でも紹介されているように,厚労省ホワイト企業を支援する「「若者応援企業」宣言事業」を始めている(→http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jakunen/wakamono/wakamonoouen.html)。また著者のひとり今野晴喜さんは『ブラック企業――日本を食いつぶす妖怪――』(関連エントリー参照)で第13回大仏次郎論壇賞を受賞した。まともに働きたいという声は大きなうねりになっている。