436水谷,歴史的な銅メダル!

男子シングルスの水谷隼ベラルーシのサムソノフ(SAMSONOV Vladimir)に 4-1 (11-4, 11-9, 6-11, 14-12, 11-8) で勝ち,卓球がオリンピックに採用されたソウル大会(1988年)以降男子として初めて,また男女通じてシングルスでも初めてのメダルを獲得した。
水谷はこれまで4勝3敗と勝ち越しているサムソノフに対して攻めの姿勢を貫いた。第5ゲーム9-5とリードするも追いつかれ先にゲームポイントをとられたのをよくしのいだ。このゲームが3位決定戦の勝敗を分けた。
先だって行われた中国の馬龍(MA Long)との準決勝は 2-4 (5-11, 5-11, 9-11, 11-7, 12-10, 5-11) と先行を許し,2ゲーム挽回するも及ばなかった。甘いボールを強打されて自分のペースを掴めなかったが徐々に慣れ互角の試合展開だった。3ゲームまでに1ゲームとっていればと悔やまれる試合だった。実況の解説者が水谷は後に下がってプレーをすべきと言っていたが,前中陣で勝負したからこその結果である。この間の水谷の進化したプレーを評価できていなかった。また,民放の中継にゲストとして登場した現役選手は国際試合での馬と水谷との対戦成績をフォローできなかった。
決勝は馬が張継科(ZHANG Jike)を4-0 (14-12, 11-5, 11-4, 11-4) で降し,張の2連破を阻止するとともに9人目のグランドスラム(ワールドカップ,世界選手権,オリンピック)達成選手となった(ワルドナー Jan-Ove WALDNER,蠟亜萍 DENG Yaping,劉国梁 LIU Guoliang――現中国男子監督――,孔令輝 KONG Linghui――現中国女子監督――,王楠 WANG Nan,張怡寧 ZHANG Yining,張継科 ZHANG Jike,李暁霞 LI Xiaoxia)。また3大会を連続して制したゴールデングランドスラムの4人目の達成選手(蠟,張怡寧,張継科)となった。
個人戦が終わって団体戦が始まる。個人戦に出なかった第3の選手の出来具合が鍵を握るだろう。