プロジェクト型研究の増加とともに若手研究者の任期制の弊害も指摘されるようになった。終身雇用(テニュア)の見込がないまま研究を続けるというのは至難の技である。テニュアの道筋をつけるべく研究(リサーチ・ディベロップメント RD)だけでなく,教育(エデュケーショナル・ディベロップメント ED)と研究(室)管理(マネジメント・ディベロップメント MD)を発展させ,ゆくゆくはテニュアにする制度が始まった(プロフェッショナル・プログラム PD)。
愛媛大学では4月から制度化され,制度とプログラムの詳細が公開された(→http://ts.adm.ehime-u.ac.jp)。原則として文系では講師または助教,理系では助教が対象となり,財政的支援(研究費の配分)が伴うのも特徴である。5年の期間中にテニュア資格審査があり,合格すれば3年または5年で講師または准教授に昇格できる。もちろんポストがあるというのが前提になっている。
「使い捨て」ポスドクの現状に一石を投ずる制度始動といえるのではないかと思う。
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