331木暮太一監修『図解 これならわかる! マルクスと資本論』

書誌情報:青春出版社,94頁,本体価格1,050円,2009年6月10日発行

図解 これならわかる!マルクスと「資本論」

図解 これならわかる!マルクスと「資本論」

  • 発売日: 2009/05/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

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nohalf さん(http://d.hatena.ne.jp/nohalf/20090529/p1)のエントリーで知り,早速購入した。『マルクスる?――世界一簡単なマルクス経済学の本――』に続くマルクス本となる(下記関連エントリー参照)。前著は著者,今回本は監修者。『マルクスる?』の著者を利用した出版社の企画とみる。まっ,それはともかく。
思想家マルクスを紹介した部分と『資本論』第1巻の内容を見開き2ページで解説した部分とからなる。若者の読者を十分意識して,文章とイラスト(または写真)で構成している。マルクスと『資本論』を,イデオロギーや党派性にこだわりなく理解し,解説しようという姿勢には好感がもてる。
一方的に搾取され続ける労働者像や歴史的説明に傾いている本源的蓄積論は別の読み方もできるはずだ(下記「『資本論』,そして「労働日」――経済学対話――」参照)。