724ドイツのエネルギー転換

先日届いた "DE Magazin Deutschland", J 1/2014 の特集は「エネルギー転換」である(→http://www.deutschland.de)。
知っておきたいエネルギー転換の基礎知識,転化の目標についてエネルギー大臣に聞く,世論および現状,エネルギー転換の歩み,著名識者の声,企業 & 製品――先端技術紹介,快走し始めたEモビリティ技術と30ページを超える特集は読みごたえがある。ドイツにおける総電力消費量に占める再生可能エネルギー発電電力の割合は,約23.5%に達している。その前提になっているのが再生可能エネルギー優先法(略称,再生可能エネルギー法)(EEG)である(2000年4月1日施行)。これは,再生可能エネルギーで発電した電力を20年間一定価格で電気事業者が買い取ることを保証したものである。固定買取価格はエネルギー源別に設定され,再生可能エネルギーの系統接続や宮殿に優先性を規定している。EEGは施行後3回改正されている(EEG2004, EEG2009, EEG2012)。
EEGについてはコスト増大と産業界・消費者にある負担増感から根強い批判がある。次世代のEEGEEG 2.0)では,コスト高騰に歯止めをかけ,再生可能エネルギー発電の計画的拡大が目標とされている。総電力消費量に占める再生可能エネルギー発電量の割合を2025年までに40〜45%に高めることが期待されている。
脱原発政策を掲げ再生可能エネルギーの道を歩む国と脱原発を曖昧にし原発再稼働に向かっている国との違いがよくわかる。