1596矢沢潔著『【図解】経済学の世界』

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書誌情報：ワン・パブリッシング，127頁，本体価格700円，2021年3月6日発行

図解 経済学の世界

図解 経済学の世界

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「過去300年におよぶ経済学の簡略な思想史を読み物的に書いてみた」（「はじめに」2ページ）本は予想以上によかった。ロバート・ソローへのインタビューからはじまり，アダム・スミス，マルクス，ケインズの3大経済学を概説し，重商主義と重農主義，古典派経済学，空想的社会主義，ドイツ歴史学派，アメリカ制度学派，ワルラスの一般均衡理論，新古典派経済学，ハイエク，シュンペーター，経済成長論，マネタリズム，数理経済学，ゲーム理論と大部分の経済学説に触れ，MMTとピケティーについても紹介していた。
概説史ではごく簡単にしか言及されない重商主義と重農主義および空想的社会主義にもきちんと紙幅を費やしている。経済学の内容の「図解」ではなく，経済学者たちの肖像や主要著書の写真，背景資料などを多用した概説書になっている。
たまたまコンビニで見かけた本でムック本「的」ながら要点をおさえた佳作といえよう。