387丸善ライブラリーニュース第12号

最新第12号(通巻163号,2010年11月24日発行)が届く。
国際教養大学と武蔵野美術大学の図書館が二大特集である。国際教養大学の図書館はすべて秋田杉を使い(09年日本建築家協会賞,10年国際建築賞受賞),24時間オープンを特徴としている。蔵書は洋書4万3千冊,和書2万冊と少ない。午前0時〜8時の深夜利用は平均106人とある。カウンター業務は午前0時までのほか,深夜には警備員が常駐する体制だ。
武蔵野美術大学は図書館と美術館を一体化した構想の美術館・図書館だ(芦原義信設計)。渦巻き構造と図書の分類配架,研究資料のシームレス化(安全接架方式)を実現し,視認性を計算したサイン計画とナビゲーションシステムとしてのブックタッチも特徴になっている。
両館とも,蔵書数もさほでもない,利用もしにくいという大学図書館の対極にあるといえるかもしれない。

執筆者 タイトル
中嶋嶺雄 (特集「グローバル時代が求める人材育成」)世界に羽ばたく人材育成――英語教育と教養教育――
勝又美智雄 (特集「グローバル時代が求める人材育成」)「24時間オープン図書館」の運営と実績
本庄美千代 (特集「武蔵野美術大学美術館・図書館「書物の森」から」)美術館・図書館の新たなスタートと展望
武蔵野美術大学美術館・図書館 (特集「武蔵野美術大学美術館・図書館「書物の森」から」)サイン計画とブックタッチ――「神は細部に宿る(Der liebe Gott steckt im Detail)」
高宮利行 (書評)The Oxford Compainon to the Book 古代写本から電子書籍まで網羅して
シェーナ・キンボル,二コルス林奈津子 (連載)デジタル化時代の図書館の役割と使命(第3回)――より包括的なデジタルコレクションの構築を目指して――
小島 雄 (おはようございます)図書館利用の本づくり