1007古川勝三著『日本人に知ってほしい「台湾の歴史」』

書誌情報:創風社出版,154頁,本体価格1,200円,2013年8月20日発行

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著者は松山市内の中学校校長をつとめて10年前に定年退職した。30代の若き教員時代に文部省海外派遣教師として台湾・高雄の日本人学校に3年間勤務した経験をもっている。後日紹介する八田與一研究の第一人者である。現在も日台友好活動を精力的におこなっている。
本書は偏見をもたずに台湾を知って欲しいというメッセージを込めて台湾の歴史を簡潔にまとめたものだ。先史時代を概括したあとオランダ統治時代(1624〜1661年),鄭氏統治時代(1661〜1683年),清朝統治時代(1683〜1895年),日本統治時代(1895〜1945年),戦後の台湾統治と時代変遷を追い,台湾の原住民族と日・漢・蘭の移住者に別立ての説明を加えている。「嘉南大圳の父」八田與一と「蓬莱米の父と母」磯永吉・末永仁への言及は著者の思いでもあるだろう。
今年の2月高雄に行くまで評者の台湾の知識と関心は乏しく低かった。地元松山で八田與一を追ってきた著者を知ったのもごく最近のこと。こうして評者は台湾の歴史を知ろうと思ったひとりになった。