001今年も「高」が勝つ

卓球の日本選手権男子シングルス決勝は丹羽孝希青森山田高校三年生)が実力者の水谷隼を4-3 (11-8, 3-11, 8-11, 9-11, 11-7, 11-5, 11-9)と逆転勝ちして初優勝した。昨年の吉村真晴(山口・野田学園高校)に続いて水谷,吉村に続く3人目の高校生チャンピオンになった。水谷は2年続けて準優勝だ。
水谷はこれで7年続けて(5年連続の優勝を含む)決勝進出であり,23歳という年齢を考えればまだまだチャンスはある。
この試合,水谷が3-1とリードした後の第5ゲーム以降が勝負を分けた。第1ゲームを落とした水谷が積極的に攻めて3ゲームを連取した。第5ゲームと第6ゲームは丹羽に合わせる卓球をした。最終ゲームはなんとか盛り返すも流れを引き寄せることができなかった。
水谷は3-1となった時点で勝ちを意識したように思う。この大会では丹羽には負けていないということもあったかもしれない。
丹羽はオリンピック以降も国際大会に出て,世界の一線級と対戦し若いながら経験を積み重ねている。昨年11月のワールドカップツアー2012ポーランドオープンでは松健と組んだダブルスで優勝,12月のワールド・ツアー・ファイナル2012(中国・杭州)では岸川と組んだダブルスで準優勝していた。同じ杭州大会のシングルスではあの馬琳(Ma Lin)と接戦だった。
評者の予想では丹羽が優勝するかもしれないと思っていた。再起を期す水谷とともに5月の世界選手権では頑張って欲しい。